「小学生の子どもの前歯がグラグラして抜けたけど、なかなか大人の歯が生えてこない…」
「半年以上も歯がないまま…これって大丈夫?」
そんなご相談をよくいただきます。
乳歯が抜けたのに、なかなか永久歯が生えてこないと不安になりますよね。
実はこれ、「よくあるけど見逃しちゃいけないケース」なんです。
■ 永久歯はいつごろ生えてくるの?
永久歯は、一般的に6歳ごろから生えはじめ、12~13歳頃までに生えそろうのが平均的です。
でも、生え変わりのタイミングやスピードには個人差がかなりあります。
たとえば、下の前歯は5~7歳、上の前歯は6~8歳ごろに生えるのが目安。
また「乳歯が抜けてから生えてくるまで」に数か月かかることも珍しくありません。
■ 半年以上経っても生えてこない場合は?
乳歯が抜けて半年以上たっても永久歯が生えてこない場合、いくつかの原因が考えられます。
-
永久歯が「もともとない」(先天性欠如)
最近増えているケースです。遺伝などの要因で永久歯の芽(歯胚)が存在しないことがあります。
特に「前から2番目の歯(側切歯)」や「奥歯(第二小臼歯)」が欠如していることが多いです。
-
骨の中で向きがずれている(埋伏歯)
永久歯はあるけど、斜めや横向きに生えていて出てこないことがあります。
このまま放置すると隣の歯を押したり、歯並びに影響する可能性があります。
-
他の乳歯や余分な歯(過剰歯)が邪魔をしている
乳歯がきちんと抜けきっていなかったり、または余分な歯(過剰歯)があると、永久歯がうまく出てこられない場合もあります。
■ 歯科医院を受診する目安は?
以下のような場合は、一度歯科医院での診察をおすすめします。
- 乳歯が抜けてから半年以上経っても永久歯が見えてこない
- 左右で生え方に大きな差がある
- 歯ぐきに腫れやしこり、膨らみがある
- ご家族に先天性欠如や歯並びのトラブルがあった方がいる
■ 当院ではレントゲン・CTで正確に診断できます!
「永久歯があるかどうか」「どこにあるのか」「どの向きで生えてこようとしているのか」は、
外から見るだけでは分からないことがほとんどです。
当院では、パノラマレントゲンや歯科用CTを使って、お子さんのお口の中を立体的に詳しく調べることができます。
たとえば…
- 永久歯がちゃんとあるかどうか
- 歯が生えてくる向きや位置が正しいか
- 他の歯にぶつかったり、詰まったりしてないか
- これからの生え変わりや歯並びの見通し
などをしっかり確認したうえで、必要に応じて治療や矯正のタイミングをご提案いたします。
「今すぐ治療が必要なのか」「もう少し様子を見てもいいのか」など、
保護者の方と一緒に判断しながら、安心して進められるように丁寧にサポートいたします。
■ さいごに
永久歯の生え変わりは、個人差が大きく、心配しすぎる必要はありません。
しかし、「半年以上生えてこない」「明らかな左右差がある」など気になるサインがあれば、早めのチェックが安心につながります。
少しでも気になることがあれば、どうぞお気軽に当院までご相談ください。