歯がなくなった場合には、主にインプラント治療、ブリッジ治療、入れ歯治療の3種類の方法があります。
ここではインプラント治療とブリッジ治療の違いについて説明します。
インプラント治療とは歯がなくなったところの骨に人工の歯根(チタン製)を埋め込みます。その人工歯根の上に土台を立て、歯を被せる方法です。
それに比較して、ブリッジとは歯科治療の一種で、欠損した歯を周囲の健康な歯に支持させるための人工的な歯のことをいます。
具体的には欠損部を取り囲む健康な歯に被せるための被せ物を作り、その間に人工歯を配置することで隣接する歯を支える形で欠損部を埋める治療方法です。
※口腔内の状況によって1部異なる場合があります
周囲の状態
インプラント |
骨の厚みや幅、神経や血管の位置など解剖学的な状態に制約を受けます。 |
ブリッジ |
骨や神経などの解剖学的な制約は受けませんが、欠損部分の前後に歯があることが条件です |
外科処置
インプラント |
必ず外科処置が必要です。全身疾患のある方は場合によっては治療ができないこともあります |
ブリッジ |
外科処置は不要です。ただし、歯を削る際に麻酔が必要な場合があります |
咬む力、負担
インプラント |
天然の歯に比べて同等から80%ほどの咬む力があり、人工歯根のみで負担します。 よって、他の歯に負担が及ぶことはありません |
ブリッジ |
天然の歯に比べて60%から80%ほどの咬む力があり、前後の歯で負担します。 よって、土台となる歯に負担がかかります。 |
トラブル
インプラント |
手術中のトラブル(止血困難、血管・神経の損傷)、インプラントが骨に定着しない、 インプラント周囲炎(天然歯における歯周病)など |
ブリッジ |
土台の歯が虫歯や歯周病、知覚過敏、歯の神経への影響など |
メンテナンス
メンテナンス方法に違いはありません。インプラント治療もブリッジ治療も定期的に歯科医院にてクリーニング、歯科医師による経過観察を行えば良好な状態を保つことができ、万が一トラブルが起こったとしても早期に対応しることができます。
<まとめ>
インプラント治療とブリッジ治療を比較する上で大きな違いは、外科処置の有無と前後の歯を削るかどうかです。
個人の状況により何がリスクとなるかは変わってきます。残っている歯の状況や全身的状況など様々な条件が関わってきますので、しっかりと歯科医師と話し合って決断することが大切です。