コラム

COLUMN

セラミック治療のその後とは

 

 

先日、1年ほど前にセラミック治療をした患者さんがメインテナンスに来院されました。

 

奥歯に3本セラミックの被せ物をされた患者さんです。

こちらの患者さんは少し歯並びが悪かったこともあり、

仮歯を入れた時から噛み合わせの調整が大変難しかったことを覚えています。

 

 

さて、治療も進みいよいよセラミックが入りました。

仮歯の時から噛み合わせに苦労をされていたので、患者さんも不安そうでした。

心配でしたが、噛み合わせの調整もうまくいって、全く違和感が出なくてすみました。

 

 

実は仮歯は柔らかいので、噛み合わせが少し合っていなくても噛んでいれば自然に削れていきます。

その結果、痛みが出なくてすむ場合が多いです。

 

 

それに対して、セラミックはとても硬いので歯科医院で調整しなければ、

噛んでいて自然に削れていくということはありません。

調整が不足しているときは、何らかの症状が出てきます。

これがひどいときは、セラミックが割れてしまいます。

 

 

実際には、私たちが噛み合わせを調整するために、意識して噛んでもらう時と、

普段の食事で無意識に噛んでいる時では顎の動かし方が微妙に違う人も多いです。

そのため、何回か調整のために通院が必要になることも多々あります。

 

 

さて、今回は調整もうまくいきましたが、実はこちらの患者さんは他の歯にもセラミックの被せ物をしています。

歯並びが少し悪かったので、寝ている間に無意識にする歯軋りや食いしばりで、

普通の人よりもセラミックを被せた歯に負荷がかかることが心配でした。

そのため、夜寝るときにマウスピースを使用して歯を守ることをお勧めしました。

しかし、マウスピースは人によっては慣れないとなかなか寝付くことができません。

こちらの患者さんは、まさにそのタイプでマウスピースは使用されませんでした。

 

 

そして、何事もなく1年経過のメインテナンスを迎えられました。

幸いにも、特に気になるところもなく過ごせているとのことでした。

 

 

まとめ

最近では、セラミック治療は当たり前です。

しかし、保険治療に比べて費用が高いということで、治療するかは悩む人が多いです。

昨今は、ネットにたくさんの情報が溢れています。メリット、デメリットについてはよく目にするのではないでしょうか。

 

 

今回紹介した患者さんは特に問題にはなりませんでした。

しかし、セラミックの被せ物をした後に痛みを訴える方もいます。

治療をするときも大事ですが、その後のこともしっかりと歯科医院と話し合って治療に取り掛かることがいいでしょう。