みなさんは、「ガミースマイル」という言葉をご存じですか?
通常、笑ったとき(イーとしたとき)に、上の歯茎は上唇に隠れて、歯茎は見えないもしくは少し見える状態なのですがガミースマイルとは、笑ったときに通常よりも多く口元から歯が見えている状態を指します。
一般的には、上の歯茎が3mm以上口元から見えているとガミースマイルとされています。
笑ったときに歯茎が見えすぎていることにコンプレックスを感じてしまう方も多く、最近ではSNSで「治療してきました」という投稿も見かけます。
では、ガミースマイルになる原因とは何なのか治療法はどのようなものがあるのかを今回はご紹介したいと思います。
ガミースマイルの原因とは?
ガミースマイルになる原因は、唇の位置や厚さ・歯の長さや位置が主に関係しています。
1.唇が薄い
唇の厚さがうすいと歯ぐきを覆い隠せる程の厚さがないため歯茎が見えてしまうことがあります。
2.歯の長さや生えている位置が原因
歯の大きさが小さい(長さが短い)時や生えている位置が低い場合と歯茎の見える範囲が大きくなってしまいます。
また、前歯が前方に突出していると歯ぐきが広く見えることもあります。
3.筋肉が発達している
上唇は「上唇挙筋」という筋肉が上に持ち上がるようになっています。
この筋肉の力が過剰だと、必要以上に上唇が引き上げられてしまうため然的に歯茎の見える範囲が広くなってしまいます。
4.上あごの骨が大きい
上あごの骨が過剰に発達していると、骨が大きかったりあるいは前に出てしまって歯茎が見えてしまいます。
この過剰な発達は遺伝もありますが、おしゃぶりや舌癖が原因とされていることもあります。
ガミースマイルの治療法について
ガミースマイルになった原因によって治療方法は様々です。
骨格・歯並びが原因の場合
前歯や上あごが前方に出ていることでガミースマイルになっている場合は、矯正をおこなって噛み合わせを正しい位置に戻します。
場合によっては歯を抜くなど外科処置が必要になったり矯正なので他の治療に比べると治療期間は長くかかります。
歯茎が原因の場合
歯茎が、歯の部分まで覆いかぶさっている場合は歯肉切除といって歯が自然にみえるように歯肉を切除する方法があります。
また、歯冠長延術といって、歯を支えている骨の高さや幅を整えることで歯が見える範囲を大きくする治療もあります。
後戻りがしにくいですが、治療後に痛みや腫れが出る可能性はあります。
上唇・筋肉が原因の場合
上唇を持ち上げる筋肉の力が強い場合に、上唇粘膜切除術という治療法があります。
上唇と歯茎の間の粘膜を切除して、切除した端を引っ張るように繋ぎ合わせることで上唇を上がりにくくします。
また、筋肉の力が過剰である場合は一時的に筋肉の働きを弱めて唇を持ちあがらないようにするボトックス注射による治療もあります。
一時的なものではあるので、永久的ではありません。
治療の際はまずは相談から
ガミースマイルの原因は人それぞれであり、また治療法もそれぞれです。
どうしても気になって治療を検討されたい方はまずはかかりつけの歯科医院に相談することをおすすめします。
どのようなリスクがあるのかも把握した上で治療をおこないましょう。