コラム

COLUMN

嚥下障害とその評価方法:VEの役割

 

 

嚥下障害について

 

嚥下とは、食べ物を口から胃へと送り込む一連の動作のことを指します。さらにこの動作に何かしらの異常が生じ、上手く飲み込めなくなる状態のことを嚥下障害といいます。

 

①症状

食事中のむせ 食べ物が口の中に残る 食事に時間がかかる 食事に疲れる 食後に声が枯れる など

 

②原因

脳血管障害、パーキンソン病、口腔・咽頭の腫瘍、口唇口蓋裂や食道奇形、加齢、認知症、うつ病 など

 

嚥下障害の症状、原因は多くあります。嚥下障害があると、誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。誤嚥性肺炎再発することも多く、命に関わることもある病気です。

 

そのため、口から飲食物を問題なく摂取できるかどうかを評価することは非常に重要です。

 

 

 

VE(嚥下内視鏡検査)とはご存じですか?

 

飲み込みの異常を検査する方法にVE(嚥下内視鏡検査)があります。VEは飲み込みが悪く、誤嚥が疑われる患者さんに対し、鼻からファイバーを挿入してカメラに映し出された画面を見ながら飲み込みの際ののどの動きを評価する検査です。

 

嚥下に影響を与えることのある声帯の動きも評価することができます。

 

とろみがついた水やゼリーなどを実際に飲み込み、食道に流れ込んでいるかを観察します。

 

VE機材は持ち運びできるため、ベッド上や家でも行うことができます。移動ができない方にはとても有効的な検査です。

 

嚥下障害を抱える患者さんは多くいらっしゃいます。当院では外来でも口腔機能管理低下について患者さんにお話をうかがったり、訪問診療でも舌の力や咬む力の検査を行っています。

 

また、現在当院ではVEは行っていませんが、導入を検討しているところです。ご家庭でもできる飲み込みを強化するための訓練もあるため、何か気になることがあれば当院のスタッフにいつでもご相談ください。