歯列矯正といえば“歯並びを整えて、見た目を良くするためもの“と思われている方も多いかと思いますが、歯並びを整えることは見た目だけではなく、体にもいい影響を与えることもあるんです。
歯並びが悪いと、アゴやかみ合わせのバランスが崩れることがあります。
この状態が継続すると、アゴの周りの筋肉に負荷がかかり、血行が悪くなってしまいます。最初はアゴの痛みだけかもしれませんが、だんだん全身へ広がり、首の痛みや肩こり、さらには頭痛の原因にもなってしまうのです。
また、歯並びが悪く、かみ合わせのバランスが崩れていると、下アゴが前に突き出しやすく、姿勢も悪くなりがちになりますので、このような姿勢が続くと、首や肩への負担が増加し、肩こりを引き起こす原因となることがあります。
そして、そういった体のゆがみは腰への負担を大きくしてしまい、腰痛までも引き起こしてしまう可能性もあるのです。
そもそも、なぜ歯並びが悪くなってしまうのでしょうか?
歯並びが悪くなる原因は多岐にわたりますが、主な原因として
① 遺伝
② 口呼吸や舌の位置の問題
③ 虫歯や歯周病
④ ストレス
⑤ 生活習慣
などが挙げられます。
① 遺伝
歯並びが悪い家族がいる場合、その子どもたちも歯並びが悪くなる可能性があります。歯やアゴの大きさ、生え方など遺伝的な要因によって決まることがあります。
② 口呼吸や舌の位置の問題
鼻呼吸をしている時は口を閉じているため、口の周りの筋肉によって口の外側から自然な力が加わる時に、正しい位置に舌があることで、口の中からも上あごに自然な力がかかり、歯列のアーチを広げることが出来ます。
しかし口呼吸をしていると、口を開けた形に合うようにアゴが成長してしまうために歯並びが悪くなってしまいます。
③ 虫歯や歯周病
歯が抜けてそのままにしていると、その空いたスペースに周りの歯が寄ってきてしまい、歯並びが悪くなっていしまいます。虫歯や歯周病が進行すると歯を失う場合があります。特に歯周病は、歯を支えている骨が炎症により溶けてしまうため、歯が動きやすくなります。
④ ストレス
人は強いストレスを感じると無意識に歯を食いしばったり、噛みしめたりしてしまいます。また、睡眠時に歯ぎしりをするのもストレスが原因となっている場合があります。この食いしばりや噛みしめ、歯ぎしりは歯に大きな負担がかかり、歯が削れたり、折れたり、グラグラと揺れ始め抜歯となってしまうことがあります。
⑤ 生活習慣
子どもの指しゃぶりや口呼吸だけでなく、大人も普段からやわらかいものばかり食べていたり、よく頬杖をついていたり姿勢が悪かったりすると、かみ合わせに影響を与え歯並びも悪くなります。
このように歯並びが悪いということは見た目が悪いだけでなく、全身にも悪い影響を与えてしまいますので、アゴの痛みや、なかなか改善しない肩こり、頭痛、腰痛などの症状がある方は、一度矯正歯科へ相談してみてもいいかもしれません