コラム

COLUMN

インプラント治療って本当にいいの?

 

ここ最近、歯科の治療でインプラント治療という言葉が身近になってきています。

 

歯が失われた場所に、歯の根の代わりに、インプラントという土台を立ててその上にかぶせ物を作製していく治療というのは、認識されてきています。

 

やはり、保険外診療になるので高額な治療になりますが、何故インプラント治療は高額な対価を払ってまで人気な治療なのでしょうか?

 

 

インプラント治療の利点

 

①自分の歯で噛む感覚が得られる。

 

 

自分の歯を失って入れ歯にした場合、違和感や食べ物が入れ歯に詰まる。などといった「しっかり噛んで固いものを食べる」といったことが出来ないことがほとんどです。

 

しかし、インプラントというものは骨に直接埋め込み、そこに被せ物をしますので動かずしっかりと食事が楽しめます。

 

②顔が引き締まる。

 

天然な歯があるとき、私たちは固いものをしっかり噛んで食べます。「噛む」といった行為にはたくさんの表情の筋肉が使われます。

 

例えば入院で何日もベット生活が続き歩かない日々が続くと、体はだるくなり筋肉量が減り、足が細くなったりしてしまいますよね?

 

例えが大袈裟ではありますが、お顔の筋肉もしっかり噛むことが出来なくなったりするとお顔の筋肉はたるんでいってしまいます。ご飯をたべるとき、約30㎏の力が加わっています。

 

そこで歯を失うとしっかり噛むことが出来ず、入れ歯やブリッジと言われる被せ物では十分に噛むことができず、筋肉減少を引き起こしてしまいます。その代わりとしてインプラントは大きな役割を果たしてくれます。

 

③他の歯を守れる

 

 

入れ歯という治療は、入れ歯を支えるために金属でできたバネを歯にひっかけていきます。そうなるとバネをひっかけている歯に負担がかかります。

 

またブリッジという歯も失った歯の隣の歯を削って被せ物をするので、例えば、図の様になると、3本分の力を2本で支えることになり、30㎏の力を毎日何万回もその力が加わるとやはりその力に耐えることが難しくなり、その歯の寿命を短くしてしまいます。

 

そのような観点からインプラントは他の歯を犠牲にすることなく、治療できるのでインプラントにしかない利点です。

 

④体の健康維持

 

これは歯科治療全般に当てはまる話ではありますが高齢社会になった現在、寝たきりや食事があまりスムーズに食べることができないといった高齢者が増加してきています。

 

その高齢者によく共通するのが、歯がなく、ないままにされていることが多く見受けられます。

 

「噛む」ことによって脳への刺激が加わり、認知症の予防にとても重要といった研究も多くされており噛める→食事が楽しめる→元気で過ごせるといった当たり前じゃん!といった「当たり前」を守るために、しっかりと噛める状態を整えることがすごく大切なのです。

 

 

・歯が虫歯で噛める場所が一か所無くなっているけど、他のところで噛めているからいいかな。
・歯科治療は長く時間かかるし、めんどくさいからいいかな。

など思っている方はいませんか?

 

歯が一か所無くなると、他の歯がその分負担がかかっています。
適切な治療を行わないとその歯も今のままだと寿命を短くしています。

 

またインプラントも骨の中に土台を埋め込む治療ですので、骨が痩せたり、歯槽膿漏で骨溶けてしまったりとしてしまうとインプラントができない、またはインプラント治療の難易度が上がったりインプラント治療が失敗してしまう危険性が生じたりと、歯科治療においても早期発見・早期治療が大切です。