入れ歯やブリッジは歯を失った場合に噛む機能を補うために重要な道具です。
ですが、適切な手入れや使い方を怠ると、お口の中や全身に悪影響を及ぼす可能性があります。入れ歯やブリッジを使い続けることで起こりやすい病気や予防法について説明します。
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口腔内のトラブル
義歯性口内炎
入れ歯を長時間着けたままにすると、歯茎が圧迫された血流が悪くなり、細菌や真菌(カビ)の繁殖が起こりやすくなります。特に、口腔カンジダ症と呼ばれる真菌感染症が特に高齢者に多くみられます。この症状では、口の中に痛みや違和感、赤みが現れるがあります。
歯肉の炎症や傷
ブリッジや入れ歯が合ってないと、歯茎や周囲の粘膜を傷つけ、炎症や潰瘍が生じることがあります。また、入れ歯の汚れや歯石が溜まると歯周病の原因にもなります。
虫歯や歯周病
ブリッジを支えている歯(支台歯)は特に虫歯になりやすいです。また、歯周ポケットに汚れが溜まることで、歯周病が進行することがあります。
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全身への影響
誤嚥性肺炎
清潔でない入れ歯や口腔内の細菌が、唾液や食べ物とともに軌道に入ることで誤嚥性肺炎を引き起こす可能性があります。この病気は高齢者に多く、重症化すると命に関わることもあります。
栄養不足
入れ歯やブリッジが正しく機能しないと、硬いものを避けるようになり、食事のバランスが偏ることがあります。これが栄養不足や筋力低下につながる場合があります。
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病気を予防するために出来ること
入れ歯やブリッジの定期健診
入れ歯やブリッジは、使用しているうちに歯ぐきや顎の骨が変化するため、定期的に歯科医師に調整してもらうことが大切です。
清潔な状態を保つ
毎日、専用のブラシや洗浄剤を使っていればブリッジを清掃しましょう。また、就寝時は入れ歯を外し、保管ケースで乾燥や細菌の繁殖を防ぐことが推奨されます。
口腔ケアを徹底する
歯科医師や歯科衛生士による定期的なクリーニングをうけることが、病気の予防に繋がります。また、歯や歯ぐきを清潔に保つことで、全身の健康も守ることができます。
入れ歯やブリッジは、噛む力を補い、生活の質を向上させる重要な役割を果たしますが、適切に使わなければ病気のリスクが高まります。毎日のケアと定期的な歯科受診を心掛け、お口の健康を保ちましょう。それによって、元気で快適な生活を続けることができます。