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歯科の災害保健医療支援(その5 お口の健康は災害時にこそ全身の健康に直結します)

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(参照:nico2018.8月号)

 

避難所では水が限られ、歯ブラシがすぐに手に入らないことも多いです。なので、非常時持ち出し袋の中には、ぜひ歯ブラシを。水がない環境で使える液体歯みがき(ノンアルコールで低刺激のものがよい)や口腔ケア用のウェットティッシュもそろえておくと便利です。

入れ歯をお使いの方は、入れ歯ケースや洗浄剤も忘れずに。歯間ブラシ・フロスなどは、支援物資として届きづらいものなので、ふだんお使いのものがあるなら入れておきましょう。ここまでそろえておけば、盤石です。

 

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(参照:nico2018.8月号)

 

お口の体操には、「あいうべ」体操や「パタカラ」体操があります。

みなさんで集まって、いっしょにお口を開けたり、舌を伸ばしたり、「パ」「タ」「カ」「ラ」と声を出します。

意外なところで、普段の「おしゃべり」もお口の健康に大事です。会話をすると、お口が動いて「唾液」が出ます。唾液はお口を清潔に保ち、歯を修復し、細菌感染を防ぎ、食べるときの潤滑剤です。

「食べる」というのも災害時に守られるべきお口の大切な機能です。

ふさぎこんでばかりでは、事態はよくなりません。よく話して、ストレス発散して、唾液をたくさん出して、よく咬んで食べていきましょう。

お口の健康は、災害時にこそより全身の健康に直結しますので、けっして軽視してはいけません。お口のことで困ったことがあったら、避難所のスタッフへ相談してください。早めの対処が命を守ります。

日本では、自治体のもと災害支援全体と協働して、歯科医療者の支援していくシステムは出来上がっています。

 

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(参照:nico2018.8月号)

 

次回のシリーズは「新型コロナウイルスCOVID-19対策シリーズ」です。