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酸蝕症とは(ストップ・ザ酸蝕症シリーズ1)

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酸蝕症とは、歯に酸性の飲食物や胃酸が「繰り返し触れる」ことで起こる病気です。むし歯や歯周病に続く第3の歯科疾患として注目されてきました。

歯はもともと酸が苦手です。酸に触れると化学反応を起こして溶けてしまうからです。とはいえ、食べ物のほとんどは酸性。みそもしょうゆも緩やかな酸性です。

唾液が酸を洗い流し、中和して歯を守ってくれていますが、その能力にも限界があるのです。

強い酸が繰り返し口の中に入ってくると、唾液の作用が追いつかず、歯が溶けてしまうのです。

また、飲食だけでなく、胃酸に日常的にさらされることでも起こります。

ストレス社会の中で増え続けている逆流性食道炎、食生活の変化などによる多忙な毎日と大きく関わります。

生活習慣病のひとつとして、知っていただきたいと思います。

むし歯も、むし歯菌の出す酸によって歯が溶け穴が開く病気ですが、酸蝕症との違いは「被害の範囲」です。むし歯は、磨き残しのプラークの中にすむむし歯菌が、砂糖を食べ酸を出すことによって起こります。

酸蝕症は繰り返し酸が触れた歯面すべてで起こります。範囲が広範囲です。硬いエナメル質(歯の表面部分)が溶けて薄くなったところにむし歯ができると進行が加速し、柔かくなった歯は、摩・咬耗も病的に進行しやすく、トラブルが総合的に拡大します。

酸蝕症は、現代の食生活や生活習慣と関わりの深い病気です。

酸蝕症の要因を知り、歯を溶かす習慣を改め、大切な歯を守りましょう。

 

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(Nico2018.2月号を参照しました)