フッ素1450ppmの歯みがき剤の効果を引き出すための使用方法は
「お口の中にフッ素をできるだけ長く、たくさん残すこと」。
そのためには、
1 年齢に適した濃度のものを、適切な量使用して、
2 少なめの水ですすく
しっかり使って、ちょっぴりすすぐようにしましょう。
<6歳未満はNGなわけ>
6歳以上になると、永久歯の前歯はあごの骨の中でエナメル質の部分ができあがっています。しかし、6歳未満ではまだ形成途中なため、1450ppmの歯みがき剤を使った6歳未満のこどもが長期間、毎回飲み込んでしまった場合、歯のエナメル質が白く濁って見える「歯のフッ素症(斑状歯)」が生じる可能性があります。そのため1450ppmの歯みがき剤は「6歳未満への使用は控える」ように製品に記載されているのです。
日本人は、歯みがき剤を少なく使いがちのようです。
すでにエナメル質の形成が完了している成人なら、歯のフッ素症になる心配はないので、
適切な量をしっかり使いましょう。
また、歯みがき習慣として、歯みがき後のうがいが多いのも日本人の特徴です。
2回すすぐと1450ppmの歯みがき剤でも950ppmで
1回すすいだときと同じくらいしかフッ素がお口の中に残りません。
すすぎは1回。おちょこの水で行うようにしましょう。
とはいえ、どうしてもそれはできない。
という方には「ダブルブラッシング法」をおすすめします。
一度しっかりすすいでから、歯ブラシで歯みがき剤を歯に塗りつける方法です。
あとに塗るのは、お口の中に広がりやすいジェルや
フォーム(泡)タイプの歯みがき剤を併用して、より効果を高めることもできます。
プラスαの補助製剤については、今後のシリーズでご紹介していきたいと思っています。
フッ素濃度1450ppmの歯みがき剤は、
日本では今までなかった「高濃度」の歯みがき剤です。
対応した製品が増えていくことで、
この濃度が「高濃度」ではなく「当たり前」の濃度になることでしょう。
年齢に適した濃度と量を使用して、むし歯予防にお役立て下さい。
むし歯になりやすい方は、さらにフッ素洗口剤を使用したり、
歯科医院でフッ素塗布を定期的に受けることをおすすめします。
(Nico2019.3月号を参照しました)