毎日の仕上げみがきは、歯を守るため大切です。ただ、そのために子育ての心配事や負担感がふえてしまっては残念。その肩の荷を軽くするために、歯科を受診しませんか?
はじめての歯医者さんが、治療ではなく「予防のため」であることは、子どものその後の歯の健康にとって、とても有益です。いやな思いをせずに育てば、歯医者さんは「こわいところ」ではなく、歯をピカピカにしてくれる気持ちよい場所だからです。
定期的に会っていると成長過程が感慨深く、仕上げみがきに悩んでいたお母さんが、子どものむし歯予防に安心して取り組んでいる様子を拝見できることは、私たちにとってこの上ない喜びとなります。
イヤイヤ期の仕上げみがきは、嫌がりつつも続けているうちに慣れてくるものです。仕上げみがきで泣きわめいてママを悩ませたこどもは、意外と記憶に残っていないようで、幼児期の仕上げみがきがトラウマになることはありません。あるこどもは「なんであのころあんなに泣いたのかわからない」と少し大きくなって語ってました(笑)。成長する一過程ととらえて、気を楽に構えてください。
(参照:nico2019.4月号)
むし歯予防というと歯みがきばかりが注目されますが、実は低学年のこどもの場合、食生活も大きくむし歯に影響されます。ジュースのだらだら飲みをさせないなど気をつけていると、歯みがきに慣れるのは徐々にでも大丈夫。あせらずに行きましょう。ふだんの食生活がむし歯リスクを高めていないか、歯医者さんに相談してチェックしてもらうといいですよ。
(参照:nico2019.4月号)
仕上げみがきは毎日が基本ですが、機嫌が悪い時、疲れて寝てしまった時、お熱のある時は、ムリする必要はありません。むし歯は毎日の積み重ねによってできてしまいます。1日やそこら手を抜いても大丈夫。お茶を飲ませたり、哺乳瓶のあたるところだけガーゼで拭いておき、気分がよくなったらみがいてあげましょう。
(参照:nico2019.4月号)
赤ちゃんのお口にむし歯菌をうつすのは、家族です。赤ちゃんのむし歯が心配なら、まずは赤ちゃんと接する人がむし歯を治し、定期的にクリーニングを受けて、お口をきれいにしておきましょう。家族ぐるみで予防していれば、スキンシップを控える必要もなく、安心して子育てを楽しめます。これから成長していく子どものよいお手本になれます。
(参照:nico2019.4月号)
●○●(番外編)子どもの歯ぎしりについて ●○●
子どもの歯ぎしりの相談があります。
歯ぎしりは生理的なもので、たいがいの子どもはしています。
咬み合わせを探っていたり、ストレスだったり、いろいろな説があります。
ある程度すりへってもしみたりしなければ、
生え替わりまで経過を観察することがほどんどです。
ただ、重度にすり減り、歯が欠けたりするようだと、むし歯になりやすいので、
定期的に歯医者さんでチェックしてもらっておけば、安心です。
子どもの歯の心配は、抱え込まずに、子ども専門やお近くの歯医者さんをみつけて、
かかりつけの歯科医院をつくることをおすすめします。
どうぞお気軽にご相談ください。いっしょに子どものむし歯予防を担っていきましょう。
(完)
バックナンバー
なんでイヤイヤされちゃうの?(子どもの仕上げみがきシリーズ1)
イヤイヤされちゃうその理由は?(子どもの仕上げみがきシリーズ2)
イヤイヤ期をどう乗り切るか?(子どもの仕上げみがきシリーズ3)
痛くない仕上げみがきのコツ(子どもの仕上げみがきシリーズ4)
むし歯になりやすい場所ってあるの?(子どもの仕上げみがきシリーズ5)
歯が生えたらフッ素を使おう!(子どもの仕上げみがきシリーズ6)
次回からの特集は、根面のむし歯のシリーズとなります。おたのしみに。